家づくりの後悔している点ランキングで毎回ベスト3に入ってくるツワモノ。
それが『コンセント位置の失敗』です。
賃貸住宅に住んでいるときは最初から用意されているコンセント位置に合わせて生活するしかないけれど、家を新築したり、リノベーションするならコンセント位置も自由な位置に設置できるわけです。
でも、考えたつもりでも実際住んでみたら思いほか後悔が多いとのがコンセント位置の現実。。。
正直なところ『理想のコンセント位置は住んでみるまでわからない場合がある』というのが正直なところです。
普段からコンセント位置を意識して生活している人はまれです。
加えて考えて方も変わるし、家族構成も変わるし、手持ちの持ち物だって変わっていくわけです。
でも、なるべく『失敗した。。。』を少なくするには、やっぱりできるだけ自分で考えるしかありません。
今回はコンセント位置を考える際のポイントをまとめてみました。
コンセント位置をこれから決めるという人はこの記事を読んで、最大限想像力をはたらかせてみてください。
コンセント位置の決め方の基本形
『コンセント位置をどこがいいですか?』と急に聞かれても
『普段はそんなこと考えたこともないからどうしていいかわからない』って人も多いはずです。
コンセント位置を考える際、まずはどんな目安で考えていけば良いのかを知っておく必要があります。
- 間取りに合わせて家具・家電を配置してみる
- 家じゅう掃除機をかけてみる
- あたまの中で一年を過ごしてみる
まずこの3つのステップをしっかり考えるとかなり有効です。
順番にサクッとみていきましょう。
間取りに合わせて家具・家電を配置してみる(理想でOK)
ワタシ的にはまず最初にしてほしいこと。それは持っている間取り図面をコピーしてそこに家具・家電をどんどん書き込むと作業。もちろんあくまでも現時点の理想で構いません。
こうすることで
『どこにコンセントが不足しているか』
『どこにコンセントがあると家具で隠れてしまうのか』
がなんとなくわかります。これはスイッチ位置も同じことです。
家じゅう掃除機をかけてみる
あたまの中で家じゅういつもと同じように掃除機をかけてください。
通常、コード付き掃除機のコード長さはおよそ4~5メートル程度です。
『この辺を掃除機かけるのはこのコンセントを使って。。。』てな感じで、家中くまなく掃除機がけができるかどうかをシュミレーションしてみましょう。
ただ、最近はコードレス掃除機を選択される人も多いはず。
この場合は『ドコで充電するのか?』を事前に考えておくだけでOKです。
あたまの中で一年を過ごしてみる
ついつい忘れがちなのが季節モノ家電の存在です。
扇風機や加湿器、クリスマスツリー、こたつに電気カーペットなどなど。
ある時期しか使わない家電の置く場所の決定とコンセントの確保はできていますか?
一年を通してどんな季節家電を出し入れするのかを一度しっかり考えておくと、住み始めてからの『ここにも混コンセントがほしかった。。。』をかなりの確率で回避できるはずです。
キッチンのコンセント位置は大丈夫?コンセント位置の部屋別チェックポイント
キッチン・ダイニングのコンセント
家電が集中しコンセントの需要が多いのがキッチン・ダイニングスペースです。
キッチン収納部のコンセント
まずはキッチンスペースに『常に置いておきたい家電』を想像してみてください。
冷蔵庫
炊飯器
電子レンジ
電気ケトル
トースター
コーヒーメーカー
常にコンセントを指しておきたい家電はいくつありますか?
(ただ、すべて並べて置けるかはスペースの問題もあるので要注意)
『いつも置いておきたい家電』用のコンセントに加えて、いつもは出してないけれど『必要な時にだけ使う家電』用のコンセントも用意しておくのがおススメです。
電子レンジのコンセント
キッチンは家電が集中する場所です。
そのためいくつかの家電を同時に使用すると電気ブレーカーが落ちてしまうので、使用アンペア数が特に大きい電子レンジ用のコンセントは専用コンセントとして配線しているハウスメーカーやビルダーさんも多いわけです。
専用配線位置はあとから変更がきかないので、キッチン家電の置き場所を考える時は『電子レンジはどこに置くか?』を優先的に考えおくのがおススメです。
キッチン調理台で使えるコンセント
キッチン調理台ではハンドミキサー・ジューサー、フードカッター、電動泡だて器などの調理家電を使う機会も多いはず。手元で抜き差しできるコンセントがあると便利です。
ただ、アイランドキッチンなどのオープンタイプのキッチンの採用を考えている場合は要注意です。キッチンの前に壁やカウンターを造作する場合は、そこにコンセントを計画すれば問題ありませんが、オープンタイプのキッチンでは壁自体がないのでそれができません。
この場合、メーカーさんによってはキッチン本体のオプション対応としてクッキングコンセントを選択できるものもあります。キッチンを選ぶ際は手元のコンセント対応の有無も含めた検討がおすすめです。
ダイニングテーブルで使えるコンセント
ダイニングテーブルではホットプレートや電磁調理器具を利用して家族で鍋料理を囲む機会も多いはずです。延長コードを使う使用するのはコードが邪魔だし、やっぱりめんどうです。ダイニングテーブルでちょっとだけスマホ充電をしたいってこともよくあることので、ダイニングテーブル周りのコンセントは必須です。
もし、アイライド型のキッチンなど近くに適当な壁がない場合はコンセント位置に困ります。キッチン本体にコンセントの計画できない場合は、ぜひフロアコンセントと呼ばれる床付けのコンセントを提案してもらいましょう。
リビングのコンセント
リビングもキッチン同様、家電機器が多いスペースのひとつです。
テレビ、ブルーレイディスク/ハードディスク、ゲーム機器、オーディオ機器
固定電話、ネット接続終端機器、Wi-Fiルーター、スマホ充電、パソコン、プリンタ
掃除機、エアコン、掃除機、空気清浄機、加湿器、除湿器、サーキュレーター
扇風機、こたつ、電気ストーブ、電気カーペット、クリスマスツリーなどの季節家電も忘れずに
パッと思いつく家電をあげるとこんな感じですが。。。コンセント数は十分ですか?
玄関・シューズクロークのコンセント
玄関・シューズクロークはあまりコンセントを使うことがないかもって思う人も多いかもしれませんが、各1箇所づつはコンセントを計画しておいても良いと思います。
掃除機の利用はもちろん、雨で濡れた雨具等を乾燥するための除湿器・乾燥機の利用、最近は電動自転車の充電用として要望される人も増えています。
また、玄関・クロークに大きめのスペースを確保している場合、このスペースでDIY工具を利用するかもしれないし、スペースに余裕があればクリスマスツリーを飾るのも素敵です。
洗面室・脱衣室、洗濯機まわりのコンセント
洗面化粧台周辺
ドライヤーや電動ひげそりの利用に備え洗面化粧台にコンセントは必須です。
また、収納部(ミラー収納内/可動棚収納)にもコンセントを設けておくと電動歯ブラシ等を収納したまま充電が可能になるのでおススメです。
脱衣スペース
脱衣スペースでは補助暖房用のヒーター・扇風機の利用を考えられます。
洗濯機周辺
洗濯機のコンセントについてはもちろん必須です。
もし洗濯物を干すためのランドリースペースとしての利用するなら、除湿器やサーキュレータ用のコンセントも検討しておくと良いと思います。
また、『アイロンスペースを設けたい』、『コードレス掃除機の充電コンセントがほしい』といった要望があれば必要に応じてコンセントの設置を検討しておきましょう。
外部のコンセント
外部用コンセントは洗車やガーデニングをされる方にとっては使用頻度が高いコンセントです。
車内の掃除、高圧洗浄、ガーデンライト、イルミネーション
芝刈り、DIY、庭でのバーベキュー
使う用途と場所をセットで考えてコンセント位置を決めるようにしましょう。
寝室のコンセント
寝室ではまず就寝時のスマホ充電、手もと灯のコンセントをチェックします。
また寝室にテレビを設置希望するならあらかじめベッド(布団)とテレビの位置関係をしっかり検討した上でコンセント位置を決定することをおススメします。
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子供部屋のコンセント
子供部屋のコンセントはちょっと難易度高めです。
特にまだお子さんが小さい場合、部屋をどのように使うかがなかなか想像しにくいからです。
この場合、ベッドと机の位置は最低限、場合によってはテレビ等の配置を想定した上でコンセント位置を決めていきます。
また、小さいうちは子ども部屋を続きで使用して、ある程度大きくなった時点で壁を造作して2つの部屋に分けることを考えている場合はちょっとだけ注意が必要です。
それは将来的にできる壁に『コンセントがつかない』ということ。
これを回避するには壁ができるだろう位置の天井に目くらプレートをつかってコンセント用の配線をしておく方法などあるので、メーカーやビルダーの担当者に相談してみましょう。
納戸・収納のコンセント
収納内部のコンセントもしっかり考えておきます。
インターネット接続関連(Wi-Fiルーター、中継器)
コードレス掃除機の充電用コンセント
ルンバなどの自動掃除機の基地用
今はコードレス掃除機は使っていなくてもコンセントだけは計画しておくと良いと思います。
まとめ
最後にひとこと伝えるとすれば
『コンセントは数は多少多くても良い!』いうこと。
あまり過敏になりすぎてあちこちコンセントだらけになるのはちょっと考えものですが、もしかしてココでも使うかも?って思う箇所があるなら迷わず追加して良いと思います。
1つ2つ増えてもそれほど大きな費用にならないので、たとえ実際住み始めて全く使わなかったとしても多めにスイッチは計画しておくほうが後悔する少ないはずです。