家づくりを計画するにあたってしっかり考えておきたい収納。
その中でもクローゼット収納は、どの家の寝室や子供室にも計画される一番多い収納かもしれません。
ワタシも仕事柄、日常的にクローゼット収納の提案をしているので、
『どのくらいの服が収納できますか?』
『このくらいの収納量で足りますか?』
なんて質問をうけることもありますが、こればかりは暮し始めてからの使い方や収納するものにもよるので、実際に住む人しかわかりません。『明確に解答ができる人っていないでしょ』というのが正直な本音です。
自分に必要な収納量は自分で把握するしかないわけです。
ということで本題です。
クローゼットにはいったいどのくらいの服が収納できるのでしょうか?
みなさん考えたことってありますか?
ワタシもどのくらいって聞かれてもよくわからないので
この度個人的に検証してみました。
今回はクローゼット収納のメインともいえるハンガー収納。いったいどのくらいの服を収納できるのかを検証することでクローゼットの収納力を探っていきます。
クローゼットの収納枚数のカギはハンガーにあり。
今回検証で考えるのは内法W巾約1m70cmのこのサイズ。
おそらく日本の住宅ではもっとも一般的なクローゼットサイズといえるんじゃないでしょうか。
このスペースに枕棚とステンパイプがついてクローゼット収納って呼ばれることが多いわけです。
実はクローゼットでつりさげ収納する場合、収納する服のボリュームはもちろんですが、お使いのハンガーによって収納できる量が大きく変わってきます。
まぁーよく考えると当たり前の話ですね。
スーツだと何着くらい収納できるのか?
スーツなだけにのハンガーは型崩れがしにくいわりとしっかりとしたハンガーをチョイスして検討してみました。
極端に押し付けずスーツの形が無理なく保てる程度(ここはワタシの主観がおおいにはいってますのであしからず!)で収納してみたところ25~26着程度は収納できそうです。
もちろん使用するハンガーによっては30着以上も収納可能だと思います。
シャツ(ワイシャツ)だと何着くらい収納できるか?
シャツの検討に使うハンガーですが、さきほどのようなしっかりハンガーからクリーニングから戻ってきたときについてくる簡易的なこちらのハンガーで検討してみます。なぜなら、うちはあるワイシャツはほとんどこれだから。。。笑
スーツ同様、ほどよく(ワタシの主観による)並べて収納してみるます。
このハンガーであれば、内法W巾約1m70cmにはおおよそ70着くらい収納できそうです。
パイプを2段にすると収納力は倍増するのか!?
枕棚の下に1本のステンパイプを取り付けることが通常ですが、収納力アップを目的に『ステンパイプを2段で考えたいのですが』といった要望もたまにあります。
当然2段になると収納できるハンガーの数も倍増するわけですが、、、
でもですよ、
全体的な収納力で考えると必ずしも良いことばかりではないんですよ。
まず2段にすることでハンガー収納した衣類の下にできるであろう収納スペースがなくなってしまいます。
普通であればこの部分に引出し収納やオープンラックを設けて下着やハンガーにかけない衣類を収納することになるんですがそのスペースがまったく無くなってしまいます。
また2段のハンガー収納を計画する場合、通常の取り付け高さより上部に1段目のステンパイプを取り付けてあげないと2段目に掛けた衣類が床についてしまうことが多いので注意が必要です。
こうして考えてみると枕棚上部の収納空間も小さくなってしまうわけです。
それともう一つ!!
長さがあるロングコートやワンピースの収納ができない点も大きなマイナス材料。
男性に比べ女性は長さがある衣類も多くなりがちなので2段でハンガー収納を計画する場合は要チェックですね。
特に部屋にクローゼット収納がひとつしかないような場合や特に明確に収納量を把握できていない場合は、ハンガー収納だけを考えてステンパイプを2段にしてしまうとそれ以外の物を収納するスペースが極端になくなってしまうので、ワタシ的にはあまりおススメしません。
まとめ
さてさて今回はクローゼットにはいったい何着の服がかけられるかという視点で考えましたが、実際は収納するのがスーツなのか?シャツをなのか?はたまたダウンコートなのか?で全然違ってきますし、ご使用のハンガーサイズによっても収納量は大きく左右されるちゃうわけですね。
本当に大事なことは『どんなものをどのくらいの収納する必要かってことを事前に自分で確認すること』
これって、言うのは簡単ですが実は結構大変なことですけど、この記事をきっかけにぜひ実践してみてください。