家の窓や明るさはもちろん大事。でも壁だって大事。

『ここにも窓つけれますか?』
って聞かれることがたまにあります。

だいたいは家の中はできるだけ明るくしたいっていう理由です。

特にリビングはできるだけ大きな窓で開放的な空間にしたいと考える方が多いということでしょう。

もちろんワタシも暗いリビングよりは明るいリビングが良いと考えているに決まっているわけですが、

ですが、

ただやみくも窓を大きくしたり、いたるところに可能な限り窓を増やしてしまうのはあまりおススメできません。
実際住んでからの生活を想定しておかないと思った以上に使いにくかったり、住み心地が低下してしまうからです。

『ここは窓じゃないほうがよかった』
そんな後悔はしたくありませんよね。

今回はそんな壁と窓についてお話ししていきます。

ここも窓?そこも窓?家具・家電はどこに置く?

リビングの壁中窓だらけ。
そんな建築家が設計した超開放的なガラス張りの住宅の写真を目にすることもあります。
もちろん極力モノを置かず、徹底的に生活感を排した暮し方をするのであれば、もしかすると成立するかもしれません。。。

でも、考えてみてください。
あなたの日常の暮らし方ってどうな感じでしょうか?
実際そこで生活する場合、お気に入りの家具や必要な家電をリビングに置くことになりませんか?

少なくてもワタシの場合、テレビボードはもちろんのこと、本が多いのでリビングには大きめの本棚やキャビネットも置きたいですし、できればソファーの後ろ側にも壁があったほうが良いわけです。
(壁がない場合、ソファーが後ろにずれていくのがすごくイヤで・・・)

あっそれとエアコンの設置スペース。
以前は北海道にいる限りエアコンはいらない!って思っていましたが、ここ数年の夏を過ごした結果、やはり北海道でもエアコンは必要!って結論に達したわけです。笑
どうでしょう?皆さんはもちろんエアコン必須ですよね?

こうして考えていくと、部屋中窓だらけでは相当具合が悪く、実際生活していく上では、ある程度まとまった壁が必要になってくるんだなってことになります。

でもプランニングの段階では、いったいどこに何を置くのかを具体的に想像できていない場合が多く、
あれこれとイメージだけが先行してしまうと、後から『ここにも壁がほしかった。。。』そんな後悔が出てしまうわけです。

壁は余白と考える。余白があると心地よい。

日本画や日本庭園、その他各種デザイン作品等で『この余白が素晴らしい』なんてこと聞いたことありますよね?

これから家づくりをされる方には、ぜひこの『余白』って言葉を意識して開口と壁面を計画されることをおススメしたいなぁって思うんです。

ちょっと難易度高い感じがしますか。。。

さきほどからお伝えしている通り、どうしても欲張りに窓をあちこちつけてしまうと
最終的にリビングを見回したとき、窓と家具・家電とでピッチピチッの状態になりがちです。

どうでしょう?これってちょっと避けたい状況ですよね?

もし可能であればすこしだけ『余白』って言葉を意識して壁スペースを残しておいてほしいワケです。
このちょっとした余白をつくってあげるだけで空間の感じ方にもゆとりが出てくるはずです。

『壁のゆとりは空間のゆとり、
空間のゆとりは心のゆとり』

ということでしょうか。笑

もちろんこのスペースを使って写真や絵を飾ったりするのも◎
ちょっとした余白スペースをつくってあげるだけで日々の暮し方がより豊かになってくると思いませんか?

窓が多いと出費も多い

窓が大きくなっても、数が増えても当然ながら窓の予算金額はふくらんできます。
また、窓が増えるとおのずとカーテンの設置個所も増えてきますよね。

ただ、影響はイニシャルコストだけではないんですよ!

窓が多い家は、夏は日射熱で暑くなりやすく、冬は冷気で寒くなりやすいので温熱環境的により過酷になることは間違いありません。
北海道に住んでいるワタシとしては特に冬の厳しい寒さをついつい考えてしまうわけですが。。。
そんな暑さ、寒さを解消するための冷暖房費がランニングコストとして一生あなたに付きまとうわけです。

4方が窓ガラスで覆われているような家って夏・冬いったいどんな過ごし方をしているんでしょうか。。。

ここぞというときにはハイサイドライト!?

間取りを検討する際、ここにモノを置きたいから壁にしたいけど、明るさ的にどうしても窓もほしいって場合がでてきます。
そんなときにはハイサイドライトの利用を検討してみてはどうでしょうか。

いわゆる高窓ってやつですね。
下は十分に壁の高さが確保できるのでモノを置くことができて、その上部から明るさを確保するってわけです。
まさに良いとこどりって感じですね

ただ、上部(どこまで上にあげるかにもよりますが)にあるだけに窓は開閉は容易にできなくなるので日常的に開けたい窓にはおすすめできません。

また、視線は常に上に向くので窓からの眺望は限定的になってしまうので
あくまでも補助的な窓として計画するのが良いかもしれませんね。

まとめ

窓も大事。壁も大事。
の意味わかっていただけましたでしょうか?

窓開口の取り方っていうのは設計する側にとってもやはりすごく難しいものです。
家の大きさはもちろんのこと、隣地建物の高さや離れ距離によって、同じ大きさの窓でも室内に取り込める明るさが全然違ってくるんです。

また、開口部の取り方で家の印象は大きく左右されますし、逆に少し暗い部分がつくってあげたほうが明るさが引き立つなんてこともありますよね。

明るさや通風の為の窓は家にとってとても重要な要素であることは間違いありません。
でも、実際の暮らしを考えると十分な壁面をどのように計画するかも同じくらい大事なことだと思いますよ。